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唐九郎記念館について

加藤唐九郎が、芸術としての陶芸を志した時代は、かつて日本のやきものの美の頂点を生み出した桃山期の作陶の技法が、継承者もないままに埋もれてしまっていました。志野、織部、黄瀬戸・・・と、唐九郎はその技法を探求し、さらにそれらを土台にして、強烈に自分の個性をもったやきものを創り出すために、全生涯を賭したと言っても過言ではありません。

当記念館は唐九郎が、昭和十年以来作陶を続けてきた窯場と住居に隣接して建てられ、本来の目的は作品の展示ではなく、本人が長年集めた陶芸関係の資料を収蔵するためのものでありました。
現在では、ご来館の方々のご要望もあり「唐九郎作品」が中心となっております。

現在並べてあるものを幾つか挙げてみますと、昭和五年、唐九郎が初めて本格的な桃山の志野復元に成功した、銘 「氷柱」(益田鈍翁より命銘)、そして志野の名品 「紫匂」(立原正秋より命銘)。さらに、唐九郎最後の作品として、死の直後に窯出しされた、葬儀の席で茶が呈されたというエピソードをもつ茜志野茶碗などを常設展示とし、桃山の発掘陶片及び参考品なども展示しております。

年間2〜3回の展示換えに加えて、時々部分的な差し替えも行っております。唐九郎の作品を鑑賞し人間像を偲んでくださる方々に、この記念館がご活用願えれば幸いです。




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